飼い主さんの中には犬、特に大型犬は外飼いにするべきだと信じている方もおられるようです。Dumb Friends Leagueおよびサンシャイン・スマイルでは、どのサイズの犬も大部分の時間を飼い主さんと共に過ごせる家の中で過ごす方が幸せで、健康的で安全であると信じています。

運動

犬を庭に出していると「運動が沢山できるから良い」と思っている場合が多いようですが、実際のところ、犬は自分の家の庭ではほとんど運動をしません。ほとんどの時間を玄関の近くで飼い主さんが出て来て遊んでくれるのを横になって待っていたりするからです。しかし、犬には毎日の運動が欠かせません。ですから毎日の散歩やフェッチ(ボールなどを投げて犬に取って来てもらうゲーム)などのゲームする事をオススメします!

社会化

犬は飼い主さん達と一緒に時間を過ごす事で、人間の世界のルール、そしてどのようにすれば人と仲良くできるかを学びます。一日の大半を一匹で過ごすか、他の犬だけと過ごす日々の暮らしが続くと、人間の側で学べなかった分、知らない人や飼い主さんの家族にまで怯える癖、攻撃性、そして何事にも過剰反応してしまうようになります。

安全性

一日中外で過ごす犬には沢山のリスクがあります。

  • 庭から逃げ出し行方不明になる可能性。
  • 何か不満を持つ近所や動物虐待目的の人が毒入りの食べ物を庭の中に投げ入れたり、催涙ガスやペッパースプレーなどを犬に吹きかけたりする可能性。
  • 動物実験用や闘犬用に使う為に盗まれたりする可能性(*訳者注:アメリカでは大変多い犯罪の1つです)

問題行動

庭に一人(匹)置かれた犬は退屈さと寂しさ、そしてフラストレーションが溜まります。その結果として庭に穴を掘ったり、一日中吠え続けたりなどの問題が起きてくるのです。ほとんどの自治体には騒音の条例があり、うるさく吠える犬の飼い主さんにはペナルティーが科せられます(*訳者注:米国において)。もし何か刺激的な事を求めて犬が庭から逃げ出した場合、車にひかれる可能性だけではなく、犬によって行われたいかなる被害も全て飼い主さんの責任となります。

防御的な行動

飼い主さんと一緒の時間を過ごす事の多い犬は「自分の家族」に対する防御的な行動が多くなります。外で時間を過ごしている犬は自分におやつをくれたり、撫でてくれる人にはフレンドリーな対応をしますが、そのかわりに庭でほとんどの時間を過ごす犬の中には、自分のテリトリー(縄張り=庭)を自分の飼い主さんからも守るような防御体勢に入ってしまう子もいます。そして、家の中で時間をすごす事がない場合には、「家族、友達」や「正体していない人物」との区別がつかなくなる事もあります。

子犬

子犬を飼っている場合、仕事で一日8〜10時間もの間家をあける時はそれだけの長時間トイレの我慢ができないという理由から子犬を庭に出しておこうと思われるかもしれません。子犬は成犬よりも頻繁に排出する必要があるというのは本当です、しかし同時に子犬の時期というのは、心身共に成長する大切な時期であり、適切な時期を人間と共に過ごす事はとても重要な事なのです。子犬のうちにきちんとした社会化が受けれなかった場合、人間や他の動物に対して怯えたり、攻撃的になったりする確立が多くなります。そして、子犬は成犬よりも悪天候などに敏感でもあります。もしあなたが毎日4〜5時間家を空ける必要がある場合は、子犬を飼う時期ではないのかもしれません。

ガレージ

(完全に扉が閉まるタイプの)ガレージは庭に比べると、他の人や動物から身を守られるかもしれません。しかし飼い主さんがガレージの中で長時間の間犬との時間を一緒に過ごさない限り、犬は庭にいる時と同じように孤立されてしまいます。そして、先に述べたような症状が現れる可能性があります。夏の時期にはガレージの中は高温となり、冬にはとても寒くなります。毎年沢山の犬達がガレージの中で熱中症により死亡し、冬には寒いガレージの中で凍える事になるのです。そしてガレージは元々車庫や物置として使われ、保存されてある化学薬品などによって、好奇心旺盛の犬が犠牲になるケースも多々あります。もしガレージのドアが自動開閉式の場合には、ドアが開いて外に逃げ出してしまう可能性も考えられます。(*訳者注:特に車に使われる「不凍液」は犬や猫にとって魅力のある匂い&味で毎年沢山の犬や猫がこの不凍液を舐め、亡くなっています。)

変化しつつある環境

私たちが子供の頃には家で飼っていた犬は外で飼われていたかもしれません。しかし今はそれが変りつつあります。昔は母親は専業主婦として家に残り、子供達も外で遊んでいました。現在では共働きにより、色々な電化製品を購入する事が可能になり、テレビやコンピュータゲームなどを使って室内で遊ぶ事が増えるため、外飼いの犬達は大半の時間を一匹だけで過ごす事になるのです。

どうしても無理な場合

もしどうしても飼い犬を長い間外で、人間の監視なしに置いておかなければならない場合には、以下を用意してあげて下さい。

  • 断熱/防寒され、風などが吹き込んでこないドアのついた居場所。コート(毛)の薄いタイプの犬、グレーハウンド、ビーグル、ダルメシアンなどは、このようなシェルターがあったとしても寒さに耐えられないかもしれません。
  • 夏には日陰へのアクセス。全ての犬には日陰が必要です。特にコート(毛)が濃いタイプの犬、ハスキー犬、チャウチャウ(MIXも含む)は熱さにとても弱いです。
  • 新鮮なフードとお水を毎日与える。冬には水が凍ってしまわないように、ヒーター付きの水入れを用意する必要があります。夏には涼もうとして、犬が間違って水の入ったボールをひっくり返してしまわないように、ひっくり返らないようなボールを選んであげて下さい。
  • 毎日相互的な遊びをする。
  • 毎日の散歩。
  • 逃げ出せないような庭のフェンスと鍵付きのゲート
  • 長期間に渡り集中できるオモチャ。(*訳者注:コングなど)

ほとんどの犬は外での時間を楽しむものです。しかし、犬が一匹で外で過ごす時間と「彼の家族(飼い主さん)」と過ごす時間のバランスを考えてあげて下さい。少しの時間とトレーニングで、家の中でも家族やお客様へのマナーや、家の中でのルールを守れるようになります。家の中で一人にしておいてもなんの心配もいらないような家族の一員になる事ができるのです。

この資料について&ダウンロード

この資料は米国コロラド州のNPO団体、Dumb Friends Leagueに許可を得て、その英文をサンシャイン・スマイルが日本語に翻訳したものです。尚当団体サンシャイン・スマイルは、Dumb Friends Leagueとの提携関係は一切ありません。この資料の最終的な内容と著作権はオリジナルであるDumb Friends League(英語)に帰属します。©2003-2017 Dumb Friends League. All Rights Reserved. 本誌に掲載されているイラストレーション、および記事の無断転載、使用を禁じます。この資料を各自印刷し、無料で配布や使用する事は可能です。(2012年2月発行)


免責

こちらに掲載してある記事は、あくまでも原文(英語)を忠実に訳していますので、記載されている内容の効果や安全性を当団体(サンシャイン・スマイル)で保証するものではありません。これらの資料は参考資料としてお読みください。

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