サンシャイン・スマイルからのご挨拶

みなさん、こんにちは!

サンシャイン・スマイルでは、子どもたちに動物の適正飼育を絵本などを使って教えることにより博愛精神を育むことを目的としています。

私たちはアメリカの東海岸メリーランド州と西海岸カリフォルニアで現地のシェルター(保健所)やアニマルレスキュー(動物愛護団体)でボランティアとしてレスキュー活動に参加しています。アメリカでの主な活動内容は保健所収容動物の引き出しや一時預かり、しつけ直し、TNR(地域猫)活動への取り組み、譲渡会のお手伝いやウェブサイトの管理をしてきました。また2009年にはHSUS(ヒューメイン・ソサエティUSA)の被災地シェルター設置講座を修了、地元のアニマルレスキューの立ち上げにも参加してきました。

アメリカの動物愛護事情は日本に比べるとはるかに進んでいますが、飼育放棄や動物虐待、日本ではあまり耳にしない闘犬問題や大規模なパピーミル(子犬や子猫の生産工場)、動物を標的にした窃盗事件などアメリカ独特の問題を抱え、シェルターでは年間400万頭以上の動物が殺処分されています。また殺処分に至らなくても、多くの動物が適正飼育をされずに飼われ続けていて、深刻な健康問題を抱えていたり、時には動物のストレスから傷害事件に発展することも少なくありません。

そして動物愛護先進国独特の課題として、最近ではシェルター(保健所)からの譲渡率が上がるに比例して「持ち込んでも殺されない」と罪の意識もなく簡単に飼育放棄をするオーナーや、何度も保健所に戻ってくる動物が増加しています。

サンシャイン・スマイルの立ち上げ

そのようなアニマルレスキューの現場にいて、私たちは「いくらレスキューやシェルターが譲渡に励み、すばらしい施設や法律を作っても、その場しのぎの対応にしかならないのではないか」とアメリカの動物事情に胸を痛めていました。そしてこの負のサイクルの根絶するには、動物の適正飼育を教育の現場に組み込むしかないと。幼少期から情操教育の一旦として博愛精神の育成を目的とした活動ができないかと考えました。

また2010年に日本で起こった東日本震災。「Big tree for animals」や震災を機に立ちあげた「被災地動物情報のブログ」をきっかけに日本の読者の方や動物愛護団体さん、活動家さんと知り合い、被災地の動物救済事情や日本の保健所収容動物や生体展示販売など今後、改善が必要な現状や動物愛護国として成長していく可能性を感じました。そこで役員会議で日本の動物状況に海外からアプローチするような活動を加えようではないかと、日本語の動物に関する無料資料ダウンロードやブログバナーを作成し、多くの方に動物に関する情報を発信提供していきたいと思っています。

アニマルレスキューを世界規模でのテーマとして

Mahatma Gandhi

「国家の偉大さや道徳的水準は、その国で動物がどのような扱いを受けているかによって判断できる」

これはマハトマ・ガンジーの有名な言葉です。

日本を始め、昨今の先進国では一種独特の猟奇犯罪や自殺が目立ちます。そして国々の安全性と動物事情を見比べてみると、この言葉の通りパピーミルや動物虐待、またアクセサリー感覚の飼育法など、先進国ならではのズサンな動物愛護の現状が浮き彫りになってきています。特に動物虐待はエスカレートして人間を対象にした犯罪に発展するケースも多く見られるため、一刻も早い問題解決が必要とされています。

アメリカの一部の刑務所や女性刑務所、少年院では受刑者にドッグトレーニングやアニマルケアの方法を教えています。このシステムにより動物と触れ合った受刑者の再犯率が激減したため、動物を取り入れたプログラムを採用する施設が増えてきています。

次の時代を担う、若い世代に正しい教育と動物愛護精神を。現代の日本教育には道徳の授業が省かれたと聞きますがアメリカの実例を踏まえても、早期に博愛精神を育むことは動物と子どもが住みやすい平和で安全な国づくり、星づくりに必要不可欠な要素だと考えます。

動物たちの願いを次世代に託して

このように、これから先進国の仲間入りをする国々のお手本となるはずの先進国の現状は、動物愛護の視点から見てもあまりにも悲惨です。地球規模の問題として、また動物の一種にしか過ぎない人類の原点回帰として、今こそ動物愛護を見直す時が来ているように思います。

シェルター収容動物や適正飼育を受けていない動物たちは人の都合で傷ついてもまだ、人を信じようとしています。死の間際にいても彼らは最後まで飼い主が現れることを、人間が劣悪な環境から救い出してくれる事を願っています。動物たちがどれだけ生きたがっても、人が生かそうとしなければ、彼らは生きることが出来ません。そして長い歴史の中で私たちが無駄にしてきた命は、増加する犯罪、世界恐慌、そして自然災害へと形を変えて人間社会に警告を促しているように思います。

このように厳しい時代ですが、今と言うこの時にサンシャイン・スマイルの活動を通じて、動物や社会に恩返しできるチャンスに恵まれたことに大変感謝しています。

動物や子どもたちの笑顔が見たいから。

この場をお借りして、サンシャイン・スマイルの活動に賛同していただいた世界中の皆さんに心からお礼申し上げます。

サンシャイン・スマイル
Sunshine Smile