成長過程の子犬の行動について

食事の際はもちろん、撫でたり、話したり、遊んだりする事も「人間とのマナー関係」を築き上げる上では大切な事です。社会化がきちんとなされた母犬は、社会化がきちんと出来た子犬達を育てる事ができます。子犬達は母親の態度から人間への信頼感または、恐怖感を学び取るからです。

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子犬達は大抵、生後6〜7週目で乳離れをします。母犬はその辺りから徐々に子犬達との距離を離してゆきますが、その間にも子犬達は母犬から大切な事を学び続けます。理想的には、最低でも生後12週間までは、兄弟犬(またはその見本になってくれる犬達)と一緒に過ごすべきです。

兄弟の子犬達と早くに別れさせられた子犬は、その兄弟犬達と遊びの中で覚える犬同士のコミュニケーション方法(シグナルを送ったり、受けたりする事)や、どの位「加減して」相手を噛む事が出来るかなどを学ぶ事ができません。また、遊ぶ事によって、子犬達は身体を鍛え、社会性を身につける事ができます。母犬や兄弟犬達と交流する事で、「犬でいる事」を学び、群れの中でのランキング(誰が主導権を持つのか)を検索したりするのです。

生後8週間までに習得できなかったこれらの知識を取り返すことはできません。しかし、子犬の時期を過ぎた犬でも、その頭脳は新しい経験やレッスンを受け入れる準備はできており、ほとんどの犬達の頭や身体は最初の2年間はまだ子犬のようでもあります。

以下は、一般的な子犬の成長過程を表すガイドラインです。

▼0〜2週目=新生児

  • 一番に影響を受ける存在はその母犬
  • 触覚や味覚は生まれた時から存在

▼2〜4週目=過渡期

  • 一番に影響を受ける存在はその母犬と兄弟犬達
  • 目が開き、歯が生え始め、耳が聞こえたり、聴覚が発達
  • 立ち上がったり、少し歩いたり、しっぽを振り、吠えたりする事ができ るようになる
  • 4、5週目には、視覚もはっきりと発達する

▼3〜12週目=社会化

  • puppyこの時期に、子犬は他の犬や人間に出会う機会が必要
  • 子犬は4〜6週目までが最も兄弟たちに影響を受け、犬でいる事について学ぶ時期である 4〜12週目までの間は子犬が兄弟たちや人間から最も影響を受ける時期である。そして遊びによって社会化や、噛み加減、 犬社会の構成/ランクや身体的発達を習得する
  • 3〜6週目には自分の周りの状況、周りにいる犬や人間との関係や遊びを理解し始める
  • 5〜7週目には新しい事に興味を示し、周りを検索し始める。この時期に人間や他の犬とのポジティブな経験が必要になってくる
  • 7〜9週目までに身体的なコンディショニングを整えたり、身体の全ての感覚を使い始める
  • 8〜10週目までには本当の恐怖感を経験するー子犬がびっくりするようなモノに出会ったりした場合はポジティブな トレーニングを行う
  • 9〜12週目までには物事に対するリアクションが確定され、兄弟との社会能力(相手と適切な交流)や周りの環境やモノを 探検したりする時期。周りにいる人間に対する認識が増えて来るときなので、トレーニングを始めるのに最適な時期である

▼3〜6ヶ月=ランキング

  • 遊び相手(兄弟や犬以外の動物も含む)に最も影響される時期
  • 群れ(人間も含む)の中での順位(ランキング)を理解し、それに従った行動(支配的または服従的)をするようになる
  • 歯が生え始める際の噛み癖
  • 4ヶ月頃からまた新たな恐怖心を経験するようになる

▼6〜18ヶ月=思春期

  • 周りの人間と犬の「群れ」のメンバーに一番影響される時期
  • 7〜8ヶ月頃には、自分のテリトリーを開拓する為に第2期の噛み癖の時期を迎える
  • 人間を含めて相手を支配しようとする為の開拓が高くなる時期
  • この時期までに不妊/去勢手術をしていなければ、性的な行動をはじめる

この資料について&ダウンロード

この資料は米国コロラド州のNPO団体、Dumb Friends Leagueに許可を得て、その英文をサンシャイン・スマイルが日本語に翻訳したものです。尚当団体サンシャイン・スマイルは、Dumb Friends Leagueとの提携関係は一切ありません。この資料の最終的な内容と著作権はオリジナルであるDumb Friends League(英語)に帰属します。copyright © 2003-2024 Dumb Friends League. All Rights Reserved. 本誌に掲載されているイラストレーション、および記事の無断転載、使用を禁じます。この資料を各自印刷し、無料で配布や使用する事は可能です。(2012年2月26日発行)

免責

こちらに掲載してある記事は、あくまでも原文(英語)を忠実に訳していますので、記載されている内容の効果や安全性を当団体(サンシャイン・スマイル)で保証するものではありません。これらの資料は参考資料としてお読みください。

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