犬と安全に交流する方法

犬は様々な状況において、多様で異なる行動をとる複雑な動物です。あなたの親友として家で飼われている犬から、野良犬として外で暮らす犬など、どんな犬でも人間や場所、そして他の動物に対して、おそらく予期できない異なった反応を見せます。

動物の行動は瞬時に変わる可能性がある為、犬の行動や環境の変化を常に意識することが重要です。犬の持って生まれた性格は、その状況や人とどのように相互作用し、反応するかに大きな影響を与えます。その犬や環境ごとにバリエーションがあるので、どのような状況でも可能な限り安全な方法で犬とやりとりする方法を理解することが重要です。

安全に犬に近づく為のアプローチ方法

脅威のない方法で犬に近くための基本的なヒントをいくつか紹介します:

  • まず、犬が飼い主さんと一緒にいる場合は、飼い主さんに犬を触ってもよいかどうか尋ねます。
  • 犬と交流する前に、あなたが出しているボディシグナル(ボディーランゲージ)を自覚することが大切です。
    • あなたの体の正面を犬に向けるのではなく、体の横側を犬に見せた状態で立つ、または腰を落とした姿を犬に見せてください。
    • 犬に上から覆いかぶさるような形では近づかないでください。
    • あなたから犬に近くのではなく、犬からあなたに近けるようにしてあげてください。
    • 直接犬の目を見るのは避けてください(犬の目をじーっと見つめる行為はいけません)。
    • 犬に手を伸ばします。
    • 絶対にあなたの顔を犬の顔に近づけてはなりません。
    • 優しい声で話しかけます。

犬のストレスのサイン(兆候)を探します

犬と交流するにあたり、あなたに対して犬がどのようなコミュニケーションをとっているのかを自覚することは非常に重要です。吠える、唸る、尻尾を下げる、隠れる、逃げようとする、お腹を出して寝転がるなど、あなたに近寄ってもらいたくない犬のサインを読み取るのはそんなに難しいことではありません。以下の警告シグナルは犬が不快感を表していることを示しています:

  • 耳を後ろに引く(下げる)
  • 唇を舐める
  • 前の片足を上げる
  • 体を反らせる
  • 瞳孔が開いている
  • 姿勢を低くする
  • (差し出された手などを)パッと見る
  • 不規則な動きをする
  • 唇をめくる(歯を見せる)
  • あなたと交流している時に尿を漏らす
  • 視線をそらす/目を合わせない
  • 首の後ろや背中の毛が立つ
  • いつもより水を飲む

犬がコミュニケーションをするために使っているサインを正しく理解し、犬との交流をストップするべき時や、交流を継続しても大丈夫な時を知ることはとても重要です。

以下の事柄に気づいたら犬を撫でたり交流するのをやめましょう:

  • リラックスした姿勢から、緊張し硬直した体に変わった時。
  • 突然の環境変化(大きな音、照明が変化、他の動物がこちらに向かってくる時など)があった時。

犬の飼い主の為の安全上のヒント

自分の犬の性格、ストレスを感じている時に出す自分の犬のサイン、または自分の犬が我慢できる限界を把握しておく事に加え、ストレスを感じたり危険な状況に自分の犬の身を置かなくても済むようにしてあげるのは、飼い主としての責任です。他の人や状況に自分の犬がどのようなストレスサインを出しているのかもしっかりと見て把握しておきましょう。加えて;

  • 知らない人からあなたの犬に近づく状況を作るのではなく、自分の犬が自分から相手にアプローチできる状況を作ってあげましょう。
  • 危険な可能性のある状況や人、または動物が近づいてくる場合などに、それを避けるべく、すぐに犬を動かしてあげられるように、必ず犬をリードを付けて行動しましょう。

この資料について&ダウンロード

この資料は米国コロラド州のNPO団体、Dumb Friends Leagueに許可を得て、その英文をサンシャイン・スマイルが日本語に翻訳したものです。尚当団体サンシャイン・スマイルは、Dumb Friends Leagueとの提携関係は一切ありません。この資料の最終的な内容と著作権はオリジナルであるDumb Friends League(英語)に帰属します。copyright © 2003-2024 Dumb Friends League. All Rights Reserved. 本誌に掲載されているイラストレーション、および記事の無断転載、使用を禁じます。この資料を各自印刷し、無料で配布や使用する事は可能です。(2017年7月11日発行)

免責

こちらに掲載してある記事は、あくまでも原文(英語)を忠実に訳していますので、記載されている内容の効果や安全性を当団体(サンシャイン・スマイル)で保証するものではありません。これらの資料は参考資料としてお読みください。

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