第2回:アメリカの動物愛護団体について☆サンシャインスマイルのアメリカ動物事情動画

アメリカから日本へ、アニマルレスキュー情報を提携するNPO団体サンシャインスマイ­ルです。動画シリーズvol.2はアメリカのハイキル&ローキルシェルターと提携し、譲­渡できそうな動物たちをシェルターから引き出し、獣医による診断、グルーミング、必要­なリハビリやトレーニングを施し、一般家庭の「一時預かりボランティア(フォスターフ­ァミリー)」にて犬猫を保護するアメリカの動物愛護団体(アニマルレスキュー団体)に­ついて、保護された動物達が譲渡会などで譲渡されるまでのプロセスを説明しています。

 アメリカのシェルター、保健所、動物愛護団体の関係図

この動画に出てくる用語説明

動物愛護団体(動物レスキュー団体/動物レスキューグループ):

動物愛護団体。シェルターと違い、動物を収容する施設を持たずに保護動物をフォスターボランティア(後述)に預けて保護活動をする団体。シェルターと呼ばれることもあるが、単にレスキューと呼ばれることも多い。例:キャットレスキュー(猫専門のレスキュー団体)など

保健所=アニマルコントロール(動物管理局)=ハイキルシェルター:
アメリカでは保健所、アニマルコントロール、ハイキルシェルターのほとんどが市や郡、州によって運営される動物収容所の事を言います。この施設では、野良犬、野良猫、飼育放棄されたペット、野生動物などがいます。市や郡、州によって運営される施設では、入って来る動物の全てを受け入れる義務がある為、収容数は常に満杯で、次に入って来る動物のスペースを作る必要性から殺処分される確立が高いためハイキル(High Kill)シェルターと呼ばれています。

ローキル・シェルター:
ローキルシェルター(Low Kill Shelter)とは殺処分率が低いシェルターの事を指します。ローキル・シェルターでは、ハイキル・シェルターに収容されていた、動物達を引き出し、獣医による診察を受けた後、不妊手術、マイクロチップの装着、必要な場合にはトレーニングまたはリハビリなどを施した後、新しい家族を見つける活動をしています。

フォスターファミリー(動物の一時預かりボランティア):
新しいお家が見つかるまで動物たちを自宅で預かるボランティアやシステムのこと。動物一時預かりボランティア。類似語:フォスターホーム、フォスターボランティア、フォスタープログラム/システムなど

地域猫活動/TNR:
地域猫活動。トラップ(T:仕掛けて)、ニューター(N:不妊手術をし)、リターン/.リリース(R:元の場所に戻る)の頭文字を取った造語。野良猫の繁殖を抑える活動で、保健所に収容する猫の数が軽減する、地域の安全や衛生が向上すると様々な効果がある。Dear Paws「TNR」より

動物譲渡会:

譲渡会/里親探しの会(Adoption Event)などとも呼ばれている。譲渡会とは、シェルターから引き出された身寄りのない犬猫たちの、新しい飼い主さんを探すイベントのこと。週末などにペットストアなどの場所を借りて開催されることが多く、イベント当日は犬猫と対面して申込用紙を提出するだけで、マッチングのための面接や家庭訪問、動物の引き渡しは後日行われる。

ピットブル(Pit Bull Terrier)

もともとイギリスで闘犬のために作られた犬種であったが、闘犬が禁止となりイギリスやアメリカのいくつかの州では所有が禁止されている。近年はキツネの選択交配(穏やかな個体を何代も選択し交配する方法)で家庭犬に適したピットブルを作るようにもなってきているが、力が強く、気性のコントロールやしつけ直しが難しいため、経験のない人が飼育するのには難しい犬種のひとつである。現段階ではアメリカで起こる犬による人間殺傷事件では毎年一位になっている。ピットブルの本種であったスタッフォードシャーテリアは闘犬であったが、現在は品種改良され家庭犬としてFCI公認の犬種のひとつになっている。ピットブルの今後も大いに注目されている。

闘犬賭博/ドッグファイト(Dog Fight)

アメリカ全州で禁止されている犬を使った賭博。未だに人気のギャンブルで、住宅街にある一軒家の地下や倉庫で行われるため規制や摘発が難しく、アメリカ全米でおおよそ4万の組織と路上での素人による闘犬賭博が10万件は存在されていると言われており、把握されているだけで年間2万頭近い犬が闘犬賭博の犠牲になっているが、実際にはデータ―以上の動物が犠牲になっていると言われている。また、負けた犬は商品価値が亡くなるため、生きたまま焼却や餓死など無残な死なされ方をするケースが目立つ。闘犬の摘発現場からはけん銃やドラッグが発見されることが多く、やがて人を対象にした事件にもつながりやすいことから、全米で規制が急がれている。闘犬の情報には賞金がかけられていることもある。闘犬にはおもにピットブルやロットワイラーと言った「パワフルな犬種」が利用されるが、子犬や小型犬、猫などの小動物もベイトドッグとして利用されている。闘犬は動物福祉の問題だけでなく治安や、賭け金がマフィアなどに流れるため早急に阻止する必要がある問題であるとして対策が練られている。

その他、動物福祉用語集ページをご覧下さい。

ビデオの利用規約&免責

このビデオは、個人や勉強会などで無料でご利用頂けますが、利益目的での活動での利用や、第三者への転売は禁止しています。当サイトでは無料でダウンロードできる資料「動物について学ぼう!」も公開していますので、併せてご利用ください☆

また、アメリカは国土が広く、動物福祉活動や動物に対する認識にも地域差があります。この動­画の情報はあくまでも一例としてご覧ください。

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